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CHAPTER1主題・主語の情報構造  SECTION1-2

接続語句と法副詞が主題の位置にフィットする場合

 接続語句というのは等位接続語and/ but/ or/ forなどですよね。それではあまり耳慣れない言葉ですが法副詞とは何でしょう?

 

 端的に言うと書き手の判断の強弱だといってよいでしょう。

  • 可能性を示すものなら

  certainly  強   probably  中  perhaps 弱

  • 頻度を示すものは

  always 強   usually 中   sometimes 弱

という具合です。

 

そのほかに連結副詞も重要です。

これは接続詞とどう違うのでしょう?

 

 接続詞は節と節を結ぶ場合は必ず節の先頭に置かなければならないルールがあります。それに対して連結副詞は接続語と違ってほかの位置に置くこともできます。なぜなら副詞ですから。またAndのあとにコンマ、が来ることはないが先頭に連結副詞が来ればコンマが入る場合が多いことも知っておきましょう。ただし節と節との関係を示すという点では同じです。節の内側に来ても文脈が今後どういう展開に向かうのかは押さえておかねばなりません!

 

 in other word 「いいかえれば」in fact「事実、」     反復

 however「しかしながら」               方向転換

 instead「そのかわり」                 代替

他にもありますがこれらは典型ですね。 

 

それではテクストに入りましょう!

Marxists were aware of a stastic concept of Bonapartism, and even overused it, but they never tried to see the dynamic process wherby Bonapartism emerged from the representative system. ②Instead, they appended various scholarly disciplines such as sociology   and anthropology to their analysis.③ What remained lacking, however, was any consideration of how the state exists and  what kind of repetition compulsion it has. ④ For this reason, they failed to grasp the essential point and were unusable to offer an insight into subsequent phenomena. 

(意訳)

マルクス主義者はボナパリズムの基礎概念は知っていたし、それを乱用さえしていた。しかし彼らはボナパリズムが議会制度から現れるダイナミックな過程を全く見ようとはしなかった。②代わりに、社会学文化人類学のような多様な学説を自分たちの分析に加えたにすぎなかったのだ。

③しかしながら、足りないままになっているのはどのように国家が存在し,それがどんな形の反復強制を持っているのかという考察であった。④このため彼らは本質となる点を理解できず、そこからくる現象を洞察できなかったのだ。

 ①の接続詞butは話を変える働き、②~④の太字は連結副詞でInsteadは①に対する代替の働き、howeverは話題転換、For this reasonは理由づけです。

 

このパラグラフに続くのはこうです。

 ⑤Clearly, the form of government in 1930s Japan differed from the type of fascism seen in Italy or Germany. ⑥There can be no fascism that worships a king.

(意訳)

⑤明らかに1930年代の日本の政治形態はイタリアやドイツで見られたファシズムの形態とは違っていた。⑥一人の王を崇拝するファシズムはありえなかったのだ。

 Clearlyは強い可能性、つまり確信を示す法副詞です。上のパラグラフで言及してきたことから以下の内容は断言できるものとなったのです。

 

まとめ

今後の話の方向性を示す接続語句、あるいは書き手の判断の強弱を示す法副詞が主題である場合には、主語Sがしめす内容上の主題に加えて、接続語句・法副詞も主題の一部とみなそう。そしてそれらが伝える情報を念頭に置きながら読み進めるようにしよう。